釣り具の盗難が相次いでいるようだ。

手口としては
いわゆる車上ドロである。

なぜ、釣り人の車がねらわれるのかというと
中古釣り具店やインターネットで転売できるからだそう。
不景気ゆえ、こうした犯罪が増えるのだろう。

釣り人の車というのは
そもそも、釣り場の近くに止まっているため
分かりやすい。
しかも、それと分かるステッカーが貼ってある場合も多い。

釣り人が車上ドロの被害に遭うケースは
なにも今に始まったわけではない。

これまでに最も車上ドロの標的になってきたのは
アユ釣りだろう。

夏、有名河川の河川敷には
釣り人の車が何十、何百台と止まっているのだから。
しかも、車内には
1本数十万円の予備ザオが眠っている可能性がある。
車上ドロには、まさに鴨がネギを背負ってきたと見えるに違いない。

以前、車上ドロが横行していた
福井県の某人気河川にアユ釣りに行った。
地元のベテランに案内していただいたのだが、
車を止める際にアドバイスを受けた。

「車上ドロが多いから貴重品は持って出てください」

と、ここまでなら分かる。

「貴重品が車内にないなら、窓を全開にしてください」

「…」

見える所に貴重品がなくても
窓ガラスを割られてしまうことがあるそうなのだ。
窓を全開にしていれば
探られることはあっても
窓ガラスを割られることはないというわけ。

以来、危険地帯へ釣りに行く場合には
この手を使っている。

全国の釣りファンの皆様
くれぐれも車上ドロに御注意を。

(山根)