今発売のサライ6月号の特集は
「鮎と初鰹」。
特集タイトルに
ついつい、釣られてしまった。

もちろん一般誌なので
釣りではなく食べるほう。
でも、勉強になります。

ちなみに、先日のこのブログで紹介した
新橋鮎正もしっかりと登場しています。

このような特集の中に決まって登場するのが
北大路魯山人。
で、彼の会員制料亭「星岡茶寮」。

もちろん雑誌の特集の中では
魯山人は食の大家としてのみ登場しますが
魯山人の人物伝などを読むと
かなり激しい気性だったようで。
それゆえ、とても寂しい晩年を過ごされたとか。

ジャンルはまったく違うけれど
今、世界中が最も注目をするアップル社のCEO
スティーブ・ジョブズ氏と魯山人って
どこか似ているような気が……。

そう、ふたりに共通するのは
絶対に妥協をしないという点。

たとえば
iPhoneをはじめとする同社の端末のタッチパネルって
遊び心満載で、とても魅力的だけど
あのような機能を開発するにあたって
何人もの技術者がジョブズに罵倒され去って行ったとか。

あそこまで独創的な商品は
残念ながら昨今の日本製品には見られないような気がする。
和を重んじる日本の企業の場合
上司から
「これができたら面白いと思うんだが、なんとかならないか」
と言われたら
程度の差にもよるだろうけど無理な場合は
「ぜひやりたいところですが、現状だと技術的に厳しいと思います」
となってしまうと思う。

しかし、ジョブズ氏はそれを許さないのだとか。

その点、魯山人も
料理の出汁の取り方から盛り付ける食器まで
いっさい妥協を許さなかった。

最終的に魯山人の場合は誰もついていけなくなったというが
はたしてジョブズ氏はどうだろうか…。

(山根)