ブラックバスやブルーギルを駆除するための釣り大会が
全国各地の湖沼で開催されている。

青いビニールシートの上などに
ブラックバスやブルーギルの大量の死骸が並べられ
その横で満面に笑みをたたえた子どもや大人の写真を見ると
ブルブルと背筋が寒くなる。

日本人は太古から
八百万の神といって動物はもとより
山川草木にも神が宿ると信仰してきた。

無駄な殺生をしてはいけないと
先人たちから受け継いできた。

しかし今、日本で生まれ育った生き物であっても
その先祖が海を渡ってきたものであれば
抹殺せねばならないのだという。

ブラックバスが移入されたのは大正時代である。
100年近く前だというのに
先祖が北米だから殺さねばならないのだと。

そもそもブラックバスは食用目的で移入されたが
まさに同年代に食用として移入された生物にウシガエルがいる。

ウシガエルも特定外来生物に指定されているから
食用、鑑賞、研究といった明確な目的がなくても
殺すことを奨励されている。

そのウシガエルのエサとして昭和2年に移入されたのが
アメリカザリガニである。
今、現役の釣り人たちが子どもの頃、
もっとも身近な釣りがザリガニ釣りだったのではなかろうか。

ぼくもザリガニ釣りはさんざんやった。
田んぼやホソで釣れるのは
ほとんどがマッカチンでニホンザリガニは図鑑でしか見たことがなかった。
アメリカザリガニに負けちゃった
なんて言われていたけど
アメリカザリガニとニホンザリガニでは
そもそも生息域が違うのだ。

アメリカザリガニは
田んぼやホソ、ため池、ドブ川など富栄養化した水質を好むのに対し
ニホンザリガニはそもそも川の上流部など
きれいで冷たい水質を好む。
元々が北日本の山間部にしかいなかったようだ。

だから、ニホンザリガニがマッカチンに駆逐された
なんて話は真っ赤な大ウソなのだ。

さて、本題。

アメリカザリガニを駆除するための釣り大会
なんていうのも開催されているんだって。

理由は在来の生き物を守るためらしい。

ブラックバスやウシガエルの駆除と同じ理論だ。

つまり、在来種の減った要因にされてしまっているのだ。

「いい加減にしろ!」

と、ぼくは言いたい。

アメリカザリガニが棲むような環境下で
在来の生き物の最大の脅威になっているのは
農薬や工業・生活排水による水質汚染じゃないか。
ザリガニのせいにするな!

いい加減
何かに憑かれたように外来種を殺すのは止めて
冷静に考えてみよう。
在来の生き物が減ったのはどうしてかを。

(山根)