房総半島や伊豆半島、三浦半島に住む
月刊つり人の執筆陣に
最近のようすを聞いてみた。

震災後、2週間くらいは釣り人もほとんどいなかったけど
先週末くらいからは
堤防や地磯に関しては、普段どおりに戻ってきたという。
で、普段以上に釣れているという。

しかし、沖釣りにしろ磯釣りにしろ
船を利用する人はまだ少ないようだ。

一様に心配していたのが
観光客の激減である。

伊豆半島の伊東や下田などは
町全体が観光に依存しているようなものだが
観光客の数は例年同時期の10分の1以下だという。

ホテルや旅館が大打撃を食らうのはもちろんだが
それら従業員の消費も冷え込むため
町全体が悲鳴をあげているという。

こういう時こそ政治の出番だと思うのだが……。

9・11のNYのテロの際
当時のジュリアーニ市長は
「救援・復興活動が第一優先だが、残りの人は、日頃の消費活動を維持することが大事だ。安易な自粛モードは、NYの商業施設の売上減などNY経済の低下につながり、結果的にテロの二次被害を招く。
卑劣なテロに負けないためにも積極的に日頃の商業活動を維持してほしい」
というようなことを
未曾有のテロの被害に悲しむ市民を前に語った。

今、一刻も早い被災地の復興を願うならば
直接の被災者でない人たちは
通常よりも意欲的な消費をするべきだろう。

そうして経済を回すことにより
復興のための原資が生まれるのだ。
安易な自粛モードは結果的に復興を遅らせることになる。

こんなこと、みんなわかっているはず。
でも、誰かに背中を押してほしいんだ。

ジュリアーニ市長はこんな名言も残した。
「NYは元どおりにならないという人がいる。まさしくそのとおりだ。いままで以上になるのだから」

無理だろうな、
霞が関のセンセイたちに背中を押してもらうのは……。

(山根)