00000

「紀ノ川の鮎師代々」という本を随分昔に読んだ。

紀ノ川の伝統漁法である小鷹網の継承者
小西島二郎さんが、アユ漁の極意を語ったものである。

小西さんの小鷹網は茜屋流といわれ
紀州徳川家のお抱え漁師が代々継ぐものである。

アユ漁で最も大切なのは
鬼手仏心
だと小西さんは言う。

「きしゅぶっしん」と読む。

つまり、魚を捕るためには
鬼のような手(技術)を用いる。
そのために、鬼のような厳しい修行を重ねる。

しかし、心までもが鬼になってしまっては
紀ノ川からアユがいなくなってしまう。

魚を思いやる仏心がなければ
アユ漁をする資格がないというのだ。

ぼくは今
原発利権の只中にいる方々に
ぜひとも本書を読んでいただきたい。

原発利権にありつくためには
鬼のような苦労をしてきたことだろう。
しかし、一度手にした利権を固守しようとするために
心までもが鬼になってしまっているのだ。

鬼手鬼心の漁師が
いつの日か魚を捕り尽くしてしまうように
鬼手鬼心の利権者たちは
自分たちの住まう国そのものを滅ぼしてしまう。

鬼手仏心の精神で
この国を次世代に受け継ごうではありませんか!

(山根)