拙宅は多摩川の河口から1,2キロほどの下町にある。

実家はそれより30キロほど上流にいった多摩川中流域に位置する。

クルマで1時間程度だが
なかなか行く機会がなく
久しぶりに訪れてみた。

どうやら
今年に入ってから初めてのようだ……。

書棚をガサ&ゴソとやっていると
懐かしい本が出てきた。

53

「超大物を釣る! 北海道の湖」
(フライ・ルアーフィッシング釣り場ガイド)

コイツを片手に
テント担いで北海道の大鱒釣り場をぐるぐる巡ったのは
20年ほど前のこと。

ページは大分色褪せていて
所々にメモのような走り書きが。

それらの内容が
怖いくらい鮮明に思い出されて
ひとりニヤけてしまった。

やはり、紙はいいなぁとしみじみ思った。

もし、これが電子書籍だったら
20年ぶりに邂逅することもないだろうし
仮に検索などで見つけ出したとしても
ページが色褪せていることもないだろうし
ましてや、自分の走り書きを見つけることも……。

紙の温かさに触れた一時だった。

(山根)