普通の人が、他人の釣りをじっと観察する機会というのは
まずないと思います。

やっぱり、海や川に行ったら
とりあえずサオをだしたいですもんね。

20代の頃は
釣りの全国大会の取材によく行きました。

全国大会の決勝ともなれば
開催地は、その世界での憧れの場所になります。

たとえば、磯なら五島列島、西海、小豆島
アユなら球磨川、日高川、長良川などなど。

そんな場所に行き
サオを持たずに参加者の釣りを観察するのは
最初のうちは苦痛に感じていました。

しかし、エキスパートの神業的なテクニックを目の当たりにでき
その方法を、試合後に直接教えてもらったりしているうちに
大会取材が面白くなってきました。

「スゴい釣りをする人だ」
と、取材忘れて、そのテクニックに釘づけになってしまったことも何度かあります。

そのうちの一人が
クロダイ釣りのエキスパート、大知昭さんです。

ウキを沈めて、ウキを支点に、誘いをかけながら
手前に探ってきます。

ウキフカセ釣りというより、それはミャク釣りのようでした。

瀬戸内海のある場所で
参加者の大半がオデコにもかかわらず
大知さんは、文字通り、クロダイの居場所を
その釣り方で次々に探り当てるのです。

まるで、手品のようです。

この技を習得できたら
自分のホームグラウンドの東京湾でも
きっと通用するに違いない。

しかし、あまりにも独創的な釣り方なので
自己流ではうまくできませんでした。

そこでお願いをして、ようやく実現したのが、このDVD。
ウキを支点に穂先で感じる! 大知 昭 超然! チヌ入れ食い術

大知流、沈め探り釣りの全貌が、この1本に詰まっています。

クロダイ釣りファンは必見です!

(山根)