各地から腕に覚えのある釣り人が集まる
全国大会の決勝戦。

前夜の懇親会などで
釣り人たちの話題になりやすいのが
「強い結びはどれか?」
です。

私はこれまでに
磯釣り、アユ釣り、渓流釣り、ルアー・フライ釣りなどなど
全国の多くのエキスパートを取材させていただき
さまざまな結び方を教わりました。

実際に、ラインメーカーの協力を得て
月刊つり人の誌面上で
結びの強度を専用の計測器を用いて調べたことも何度かあります。

その結果
絶対的に強い結びは存在しないということを
このブログで3度にわたり書きました。

つまり、結びの強度は
・イトの号数
・イトの材質
・結ぶ回数
などにより、異なってくるのです。

上記以外で、もうひとつ
結びの強度を決める要素があります。

それは

誰が結んだか?

です。

たとえば、あるエキスパートが
フィンガーノットが一番強いと言っているとします。

実際、その方に他の結び方でも結んでもらい
それぞれの強度を調べると、たしかにフィンガーノットが一番強かったとします。

それを知り
今まで内掛け結びでしかハリを結んだことがなかった人が
フィンガーノットを見よう見まねでやってみても
内掛け結びのほうがはるかに強かったなんてことがあります。

つまり、結びのポテンシャルを最大限に引き出すためには
きれいに、しっかりと結ぶことが大事なのです。

私がある名手に言われたのは
暗闇でもスムーズに結べるようにならないと
結びの強度を最大限に引き出せないということ。

どんなに強い結びでも
きちんと結べていないと弱いですし
弱いとされる結びであっても
手早くきれいに結べれば、それなりの強度を発揮してくれます。

だいたい、どのような結びであっても
しっかりと結べていれば
魚との引っ張り合いで結び目から切れることは
そうそうありません。

結び目から切れてしまった多くのケースは
うまく結べていなかったからではないでしょうか?

というわけで
結びのポテンシャルを最大限に引き出すためには
何度も練習して
その結び方を自分のものにするということです。

釣りって奥が深いですね〜

(山根)