中央道・笹子トンネルの崩落事故の背景に
公共工事の予算削減のしわ寄せがある
と声高に叫んでいる政党がある。

次世代に借金を押し付けるような
公共工事のバラマキは頼むから止めてくれという民意が、
彼らには本当に理解できていないとしか思えない。

公共工事が悪だなどと、誰も言っていない。

問題なのは
大型公共工事の多くが
公共のために行なわれてこなかったことである。

たとえば、老朽化著しく渋滞も激しい首都高を
全面的に整備し直す必要があるのは
誰の目にも明らかなのに
大変だからと、なかなか実行に移せない。

かと思えば
1日に数台しか通らないような山奥に
スーパー林道を造ったり
流域に住民がほとんどいない川の上流部に治水ダムを造ったりする。

冒頭の政党は
自然災害から国民を守るために国土をコンクリートで強靭にすると言っているが
東日本大震災から、彼らは何も学ばなかったのだろうか。

(山根)