「釣れなくても、自然の中に身を置くだけでいい」
という話をよく耳にします。

ホントでしょうか……。
ワタシはゼッタイに釣れないよりは釣れたほうが楽しい。

釣れなくてもいい
なんて考えて水面を見つめていても
釣り本来の楽しさは、そこにはないような気がします。

風向き、気温、水温、水面の波立ち、水色、流れの速さ
などから魚がいま、どういう状態でエサを待っているのかを考え
その状況にマッチした仕掛けを、ねらったところに振り込む。

たとえ釣れなくても
最後の一投まで諦めずに
ひたすら「釣る」ことだけを考え続ける。

その結果、釣れないこともありますが
最初から釣れなくてもいい、と考えてやるのとはワケが違います。

現在発売中の月刊つり人800号記念号では
作家の夢枕獏さんのインタビュー記事が載っています。

その中で獏さんは言っています。

「釣れない釣りというのは、釣れる釣りのためのスパイスなんです」
と。

そうそう、そのとおりです!

サオをだすからにはゼッタイに釣りたい。
といって、もし毎度毎度、思う存分に釣れていたら
きっと飽きてしまうでしょう。

釣れない道のりが長ければ長いほど
釣れたときの感動も大きい。

う〜ん、やっぱり釣りって奥深いですね!

(山根)