生きるということは
他の生物の命を犠牲にすることでもあります。

蚊の1ピキも殺せないようなおしとやかな女性だって
彼女が生きていることで、多くの生物が犠牲になっています。

子どもの頃よく見た動物番組では
ライオンやトラが獲物を屠り
口の周りを血だらけにして貪るシーンが決まって流れましたが
今は、せいぜい獲物を捕まえるまでしか放送されません。

まだ生きている獲物を貪るシーンは残酷だから
子どもには見せられないという苦情が多いからのようです。

日本人が好んだ魚の生き造りも
海外から残酷だなんて批判されていますね。

そんなことをのたまう偽善者ほど
本革や毛皮の装飾品をこれみよがしに身に着けていたりするんですけどね。

漫画「はだしのゲン」が過激・残虐な描写であるとのことで
松江市教育委員会が市内の小中学校に
学校図書館での子どもへの閲覧や、貸し出しを中止するよう要請しているそうです。

たしかに、「はだしのゲン」を初めて読んだ時は
ご飯も喉を通らなかったようなショックを受けましたが
だからこそ、原爆など二度と戦争で用いてはならない
という意識が強烈に植え付けられたのです。

それを過激、残虐だから子どもに見せるなんて
同じ日本人として、怒りを通り越して情けなくなります。

生きるということは
他の生物の命を犠牲にすることでもあるというのは
釣りをしているとよく分かります。

釣りを通じて、生きることの本質のようなものを
ひとりでも多くの人に気付いてもらえるよう
これからも雑誌、書籍、ウェブなどでメッセージを送り続けていかなければと
強く思ったしだい。

(山根)