釣りは世界で最も人口の多い趣味といわれ
日本でも一時期よりは減ったとはいえ
800万人以上がいると推測されています。

ひとことで釣りといっても
海釣りもあれば川釣りもあり
エサ釣りもあれば、ルアーやフライ釣りもあります。

ジャンルによって
とっつきにくかったり
手軽に始められたり
ファミリーで安心して楽しめる釣りもあれば
危険と隣り合わせの玄人向けの釣りもあります。

これら、さまざまなジャンルの釣り人から
いつかはやってみたいけど
おいそれと手出しできない
と一目置かれているのが、アユの友釣りです。

エサでもルアーでもフライでも
魚に口を使わせて釣るのが釣りの基本です。

しかし、友釣りは、魚の食性に訴えるのではなく
アユの闘争本能を刺激し
掛けバリを忍ばせたオトリアユに野アユを挑発させ
体当たりしてきたところでハリに掛けるという
世界でも類を見ない釣法です。

釣り愛好家が友釣りになかなか手を出せないのは
その独特の釣法に尻込みしてしまうということもあるかもしれませんが
「一度やったら必ず病みつきになる」
と友釣りファンが異口同音にしているからだと思われます。

それにしても、この世にも奇妙な釣法は
いつ、どうやって生まれたのでしょうか。

これまで、多くの人が、アユ友釣りのルーツを研究してきましたが
今春、その決定版ともいえる書籍が発売になりました。

その名も
鮎友釣りの歴史

03051752_5316e5ea6f58b


江戸から平成まで
友釣りは日々進化する
日本の文化遺産だ。

とキャッチコピーにありますが
この本には友釣りの起源から
変遷、発展までのすべてが解説されています。

ちなみに、表紙に写っている小汚い格好の釣り人は
月刊つり人の創刊者であり
友釣りの魅力を広く世間に知らしめた
随筆家の佐藤垢石。

佐藤垢石は井伏鱒二の釣りの師匠でもあり
井伏作品の中にもしばしば登場します。

同書にも、井伏と垢石のエッセイが収録されています。

アユ釣りファンならずとも必見の一冊です。

(山根)