ざっと日刊つり人

釣り情報満載! 国内で最も歴史のある釣り雑誌「月刊つり人」編集部員によるオフィシャルブログです。
取材時の裏話など、釣りにちょっぴり役立つ記事を、ざっと日刊でお届けします!

2009年12月

フランス人も愛する多摩川カープ

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突然スイッチの入った大ゴイの入れ食いに
一時はどうなるかと思ったが
10時30分の満潮が近付くにつれ
アタリが遠のいた。

満潮時刻を過ぎてもアタリは訪れず
静かな時が2時間ほど流れた。

「チュレマスカ?」

ビミョーなイントネーションで
背後から声。

振り返ると
あごひげを蓄えたガイジンさんが自転車にまたがっていた。

なんと、コイ釣りの下見にやってきたという。

彼の名は
シルヴァン・ガラスさん。

フランス人で映画監督だという。

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一時間ほど話してすっかり打ち解けた福安さんとシルヴァンさん

大の日本好きということだが
聞いてみると
京都にも奈良にも行ったことがないという。

仕事でフランスと日本を行き来しているそうだが
日本にいるときはもっぱらコイ釣りをしているのだとか。

つまり、日本が好きなのは
コイ釣りを堪能できるからだという。

ホームグラウンドは多摩川で
荒川や江戸川にもよく行くそうだ。

シルヴァンさんいわく
今の日本のコイ釣りは
20年の前のフランスとよく似ているという。

ダンゴエサが主流だった20年前は、
フランスではコイ釣りというと
おじいさんたちの趣味だった。
若者にはほとんど縁がなかった。

しかし、ボイリーがイギリスからやってきて
ヘアリグやバイトアラームなど
現在のカープフィッシングのスタイルが確立されてから
一気にブレイクし
今や釣り人口の6〜7割がカープフィッシングファンという。

もともと
イギリス、フランス、スペイン、ドイツといった
西欧で盛んだったのが
ここ数年は
ルーマニア、チェコ、ハンガリーなど
東欧でも大ブレイク中だとか。

「今はインターネットなどがあるから
日本でこのスタイルが普及するのに
それほど時間がかからないかもしれませんね。
カープフィッシングは最高の趣味だと思います」

とシルヴァンさんは、はにかんでいた。

映画監督をする傍ら
フランスでは
テレビの5チャンネルで
動物もののドキュメンタリー番組も制作しており

「いずれはコイ釣りのムービーも撮りたいです」

と熱く語っていた。

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シルヴァンさんが帰ってすぐに
再び大ゴイラッシュが始まった。

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なんとダブルヒットも2回あり
結局、16時30分までサオをだして
11回アタリがあり、取り込んだのは9尾。

そのうち、90センチ台が2尾で
60センチ台が1尾
残りはすべて80センチ台。

「じゃあ、これから愛知に帰ります」

福安さんはそう言って
黄昏の多摩川を後にした。

多摩川のコイも凄いが
福安さんの情熱と行動力、そして研ぎ澄まされた釣技には
ただただ脱帽だ。

(山根)





多摩川よりコイ釣り速報


「今、お電話よろしいでしょうか?」

昨夜、月刊つり人12月号の原稿を書いているとき
福安佳秀さんに確認を取るため電話を入れた。

すると

「はい、大丈夫ですよ。ちょうど今、多摩川に来ているんです」

とのこと。

福安さんは愛知県在住だ。

多摩川までは4〜5時間のドライブである。

しかし、先日取りこみ寸前で逃げられた大ものを
なんとか釣ってやろうと
仕事の合間を縫ってやってきたのだという。

「明日、一日だけやって帰ります」

ということなので
本日、ぼくもお邪魔させていただいているしだい。

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7時から釣りをスタートし
8時5分に92センチがいきなりヒット。

その後、90センチ、80センチ、83センチと
10時までに4連発ヒット。

スゴイ、凄すぎる!

というわけで
多摩川から速報でした。

(山根)

ハリ先0・6ミリの世界

ボーナス出ましたか?

冬のボーナスというわけではありませんが
ただ今、編集部には名手たちの手作り仕掛けが
続々と届いています。

渓流釣り、アユ釣り、フナ・タナゴ釣り
コイ釣り、投げ釣り、沖釣りの
各ジャンルを代表するエキスパートの
一撃必勝、勝負仕掛け。

現在製作している
月刊つり人2月号(12月25日発売)の特集のためですが
いやはや、どれもこれもスゴイ。

武道家は組んだ瞬間に相手のスゴさが分かるといいますが
釣り人は仕掛けを見ると
その人のスゴさが分かります。

凡人のぼくには
とてもマネのできない精巧なものばかり。

たとえば
タナゴ釣りの名手、成田臣孝さんの手研ぎバリ。

市販のタナゴバリでは
ハリ先が2ミリより短いものはない。
まあ、ハリ先が2ミリというハリもスゴイと思うが
タナゴの中には
2ミリのハリ先だとハリ掛かりさせられないほど
口の小さなやつがいる。

それを釣るためには
ハリ先を、さらに短く研がなくてはならない。

成田さんは
実体顕微鏡でハリ先を見つつ
ダイヤモンドヤスリやペーパーヤスリを駆使し
ハリ先を巧みに研ぐのである。

最も短いものでは0・6ミリ。
これを使えば
全長2センチにも満たないオカメタナゴを
釣ることができるのである。

弊社のTワールドでは
実体顕微鏡、ヤスリ類各種、成田さんが研いだハリの見本
などがセットになった
成田さんの研ぎバリセットを販売しているので
興味のある人はトライしてみてください。

タナゴついでに宣伝をもうひとつ。

葛島一美さんによる
タナゴ釣り超入門DVD
水郷のタナゴ釣り
が大好評です。

江戸時代
大名や旗本が夢中になったというタナゴ釣りを
この冬、楽しんでみてはいかがでしょう。



次の標的はコイ…

大辞林によると
池とは湖沼より小さな水域のことをいうそうだ。

池よりも大きく水深が5メートル以内のものを沼といい
それよりも深いものが湖となる。

しかし、通常
池はため池のように
人為的に造られた小規模な水域を差す場合が多い。

名古屋市に隼人池という
江戸時代に造られた池がある。

10月末に
ここで池の水を抜く池干しが行なわれた。
目的はブラックバスやブルーギルの駆除であったが
実際に獲れた外来魚は全体の1割程度で
大半がコイであったという記事が
朝日新聞に載っていた。

朝日新聞はこの記事に
「放流コイ 生態系に脅威」
という大きな見出しを付けている。

そもそも
池の生態系ってなんだろう…?
水槽にも生態系ってあるんだろうか…?
なんて不思議に思いながら記事を読んだ。


記事には
「コイは体が大きい分、バスやギルよりもたちが悪い」
という専門家の意見が紹介されている。

モツゴやタモロコなどの在来種が減ったのは
ブラックバスやブルーギルといった外来種の食害よりも
コイの食害のほうが影響が大きいという論調だ。


「茨城県の霞ヶ浦で行った実験では
コイが巻き上げる泥が水底に日光を届きにくくするうえ
尿などの排出物や植物プランクトンの増加で水質を変えてしまう。
その結果、植物が育たなくなった。生態系自体が変わり
元に戻りにくいという」
日本魚類学会が先ごろ開いた
シンポジウムの報告も紹介されていた。

我が国では言論の自由が憲法で保障されているので
何を言おうが法的には問題ない。

しかし、朝日新聞のような巨大なメディアが
このような著しく偏った記事を大きく扱っていいのだろうか。

霞ヶ浦の水質が悪化したのは
元々は汽水域であった水域に
巨大な河口堰を造り、無理やり淡水化させてしまったことと
生活排水が要因であることは
周知の事実である。

それを
コイが巻き上げる泥が影響しているなどと…。
笑止千万である。

フナ、タナゴ、モツゴなど
在来の淡水魚が減ったのは
護岸工事などによる環境破壊、
生活排水や農薬などによる水質汚染
そして、農業形態の変化など
要因はいくつも考えられる。

しかし、日本魚類学会や朝日新聞は
あたかもブラックバスやブルーギルなどの
外来種が在来種を食い尽くしたかのようなことを
言い続けている。

そこに新たに加えられたのが
コイだ。

そのうち
コイもバスやギルのように
「釣ったら殺しなさい」
となってしまうのだろうか。

ぼくは子どもの頃
「犬や猫はもちろん、魚にも虫にも、草にも木にも
命があるんだからね。無駄な殺生をすると
バチが当たるよ」
と祖父母や親から言われて育った。

ぼくだけでなく
日本では八百万(やおよろず)の神といって
山川草木はもとより雨、風、雷など気象にさえも
神々が宿ると古来より信じられてきた。

この思想が仏教の礎にもなっている。

しかし今、釣った魚を殺せという。
小魚を食べるから生きていてはいけないという。

こうした外来魚駆除の動きは
魚だけでなく動物にも及び始めている。
恐るべし原理主義である。

人間の一方的な都合で移入された生物が
人間の一方的な都合で排除されているのだ。
※ちなみに、コイは日本の固有種です。

日本人の心は、どこへ行ってしまったのか。


(山根)







釣り美女ん!?


釣りビジョンに行ってきました。

ここのところ
タイミングが合わずに
すっかりご無沙汰していたので
磯部さちよちゃんとは初対面。

とても初々しくて
(なんだか子どもと話しているみたいだ)
と思ってしまったが、彼女はいったいいくつなんだろうか。

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向かって左がさちよちゃん、右はかおりんこと末川かおりさん

かおりんは相変わらず釣りに行きまくっているようで
昨日も勝山へカワハギ釣りに行ったとか。
ぼくより釣りに行っているのではなかろうか…。

さて、今日はスタジオがとても乾燥していて
後半、喉がカラカラに乾いてしまい
咳を我慢するのに必死。

最後のほうは何も喋れなくなり
下を向いたりモジモジしているので
機会があったら
ぼくのモジ男ぶりを見てみてください。

(山根)

カープロッドの実釣テスト

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ピュアフィッシングが現在開発中の
カープロッドの実釣テストに同行してきました。


場所は多摩川の稲田堤。

テストするのは染谷修平さん。
先ごろフランスで行われた
国際大会WCC(ワールド・カープ・クラシック)に
日本人として初めて出場し
16位入賞という好成績をおさめたサムライだ。

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「このサオ、かなりいい線いってますよ(笑)」

染谷さんは振り出しタイプのテストロッドで
70センチクラスのコイを掛けて
反発や腰の強さ、粘り具合などをしっかりとチェックする。

釣り場は浅いだけに魚がよく走り
ロッドテストにはうってつけだ。

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11月だけで90センチオーバーを3尾手にしたという染谷さん。
今日は70センチクラス止まりだったが
サオのテストはばっちりだったようだ。

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手前が4ピースモデルで奥が振り出し

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ロッド開発担当の飯高さんが染谷さんのアドバイスを漏らさずメモる

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飯高さんも自らサオを曲げる


飯高さんは多摩川のコイを釣って育った
生粋の川崎っ子。

これまでに
バス、シーバス、トラウト、エギングなど
さまざまな釣りザオの開発に携わってきたが
カープロッドは初めて。

子供のころから慣れ親しんできたコイのロッドを作るということで
強い意気込みが感じられた。

今のところ
発売は来春を予定しているとのこと。

どのようなサオが生まれるのか
今から楽しみだ。

(山根)










これが動くオギタ式。

新発売のDVD
『動くオギタ式。』の予告編が完成しました!

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本誌でもおなじみの
荻野貴生さんと沖田護さんがコンビを組んだ
1泊2釣のルアゲーの旅。

今回は4つの釣り旅を収録。
つまり8釣。
バス+エギング。
バス+ナマズ。
バス+ロックフィッシュ。
バス+タチウオ。

とにかく楽しい内容になっておりますので
まずはポチっとクリックして
雰囲気だけでも感じ取ってみてください。
笑いっぱなしの180分です。




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