ざっと日刊つり人

釣り情報満載! 国内で最も歴史のある釣り雑誌「月刊つり人」編集部員によるオフィシャルブログです。
取材時の裏話など、釣りにちょっぴり役立つ記事を、ざっと日刊でお届けします!

2011年06月

この不況下に快進撃の釣りムック


久しぶりにサンスイ川釣り館へ。

アユトーナメンターとしても知られる佐々木さんは
いい感じでアユ焼けしていた。

「どこか、いい川あるんですか?」
と聞くと
「もう相模川専門(笑)。釣れるよ〜」
とのこと。

天然魚はまだ小さいが
放流ものが流れの緩いところで掛かり出したとか。

「何か最近、特別によく売れているものありますか?」
と聞くと
「そうだね、テンカラは相変わらずいいよ(笑)」
とのこと。

アユ用品で聞いたつもりだったけど
テンカラときた。

「おっと、忘れちゃいけない。これも売れているよ」
と佐々木さんがレジ横で手にしたのが
つり人別冊 渓流 2011夏号だ。

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今月14日に発売になったばかりなのに
残りあと1冊だという。

手前味噌で恐縮だが
テンカラ毛ばりの巻き方を懇切丁寧に解説したDVDが
付録に付いているので
それが興味を引いたのだろうか。

それとも、6月だというのに
ジリジリと照りつける真夏の日差しが
「涼しいところで釣りしたい」
と深層心理に働きかけるのか。

あるいは特集の
ウルトラライトな源流釣行が受けたのか。

理由は山ほどあって分かりませんが
おかげさまで大好評なようです。

(山根)



チヌの海

いよいよ夏本番という感じの暑さだが
暑ければ暑いほど好釣果を期待できる釣りといったら
アユの友釣りと黒鯛の落とし込み釣りが真っ先に思い浮かぶ。

数年前に和竿作りに挑戦した際
ぼくがチョイスしたのはクロダイ用のヘチザオだった。

古くから落とし込み釣り(ヘチ釣り)が楽しまれてきた
横浜界隈では
ヘチザオ素材には丸節という竹が使われてきた。
ぼくのヘチザオも丸節素材で
これはこれで気に入っているのだが
隣の芝は青く見えるのか
布袋竹のヘチザオに妙にそそられる。

この丸節と布袋竹のヘチザオの違いについては
現在発売中の月刊つり人8月号にて
葛島一美さんが詳細に解説されているので
ぜひご一読いただきたい。

さて、この布袋竹と丸節の長所を
融合させて今夏作られたのが
シマノのRinyusaiである。

月刊つり人8月号でも
この細身肉厚のニュータイプ落とし込みザオに関して
開発者のひとりである飯田純男さんの実釣記事で紹介している。

実は今日
飯田さんはRinyusaiを担いで
大阪湾に遠征。

午前中だけで2ケタのチヌを釣り上げたという。

関東では夢のような話である。
この模様は7月25日発売の月刊つり人9月号で紹介します。

ところで、クロダイを西日本でチヌと呼ぶのはなぜだろうか。

現在の大阪湾がある辺りはその昔
茅渟(ちぬ)の海と呼ばれていた。

茅渟の海にたくさんいる魚というわけで
チヌの名が付けられたのだという。

大阪湾におけるチヌの今の魚影に関しては
もちろん放流によるところも大きいと思うが
それにしても、落とし込み釣りで2ケタの釣果を手にできるなんて
横浜をホームグラウンドにするぼくにとっては
夢のような話である。

(山根)



多摩川のカープフィッシングは今日放送!

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スペイン人カープアングラーの
ロベルト・コルメナさんが出演する
人気釣り番組「ザ・フィッシング」は今日放送です。

ロケ地は、あの多摩川。

本場スペイン仕込みのテクニックで
多摩川のコイが次々に釣り上げられていきます。

お見逃しなく!!

(山根)

スウィート・テン・ジロー


昨日は10回目の結婚記念日でした。。。

日ごろ、仕事ばかりで家庭はほったらかし状態。

10周年くらいカミさん孝行でもしてあげようと
子どもを親にあずけて食事に行くことに。

「10年に一度なんだから、子どもが居たら行けないような店に行こうよ」
と言うと
「えっ、本当!? そうね〜、じゃあ二郎がいいわ」
とカミさん。

ラーメン二郎。

9歳はともかく、たしかに1歳半の子供は連れていけない。

そういえば、初の子供を宿した9年前
カミさんはツワリが激しく
体重は増えるどころか減っていった。

産婦人科のセンセイは
「なんでもいいから、食べられるものを食べさせてください」
と言っていたけれど、ほとんど何も受け付けないような日が続いた。

代れるものなら代ってあげたいと思っていたある日
「二郎なら食べられそう」
と絞り出すような声でカミさん。

冗談だろうと思っていたが
目の前の妊婦の目は真面目だった。

こんなときにラーメン二郎食べさせていいのかと葛藤しながら
京急川崎店の暖簾をふたりでくぐり
小ブタを注文。
なんと、カミさんは完食したのだった。

考えてみれば
子どもが産まれてから
夫婦で二郎に行くことはなかった……。

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というわけで
昨日は久しぶりに夫婦そろってラーメン二郎京急川崎店へ。

当店のスープにはまろやかな甘味があり
カミさんは完食、ぼくは完飲。

Sweet 10 Jiro、おすすめですよ。

(山根)

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カープフィッシングが熱すぎる!!!


今日は多摩川でカープフィッシング講習会が開催されました。

ダイワさん、ピュアフィッシングさん、弊社の共催で
受講者は東京、神奈川、千葉、埼玉の大型釣具店の店員さん21名。

先生は
福安佳秀さん、宍戸則夫さん、藤田和弘さん、染谷修平さん、山本和由さん。

梅雨時の開催ということで
天候が心配でしたが
朝は清々しい快晴。

日が高くなるにつれて真夏のような暑さになり
コイも食欲が出ないようす。

しかし、ボイリーをチェンジしたりポイントを変えたりして
終わってみればまずまずの釣果。

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宍戸則夫さんと相模屋の高窪峰和さん.

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藤田和弘さんと上州屋座間店の布施隆央さん

釣具店の店員さんを通じて
ひとりでも多くの人にあの興奮を知ってもらえればと思います。

(山根)


ストップ・ザ・電力垂れ流しライフ


暑い。

全身にまとわりつく湿気が
さらに不快感を増長させる。

編集部は窓を全開にしているが
外からはアスファルトに熱せられた
熱風しか入ってこない。

椅子に座っているだけで汗が噴き出るし
徹夜明けもいるみたいで不快な匂いがする。

これで仕事になるのかしらん……。

我慢比べに負けてついに言ってしまった。

「これだけ暑いんだから、エアコン付けてもいいんじゃない?」

と、紅一点のI嬢がにべもなく
「知らないんすか? 
全然使っていなかったからか、壊れているんすよエアコン。
さっき修理きてましたよ」
だって。

そういえば、3か月間ほとんど使っていなかったっけ……。

逆に考えると
この3か月間は、エアコンなくても
けっこう快適だった。

この一点だけでも
いかにこれまでの我々の生活が
電力を無駄に消費していたのかが分かる。

そうやって
国民のひとりひとりが電力垂れ流しライフを見つめなおすことで
原発の存在意義はますます薄れていく。

No more 原発!

この夏も省エネで乗り切りましょう。

それにしても、暑いけど……。

(山根)

2011アユ釣りの耳寄り情報


今日は中学時代の同窓会。

なんだけど
月刊つり人8月号(6月25日発売)の編集作業のため
神田神保町の編集部に朝から缶詰。

どっちにしろ
数日前から1歳半の息子が
咳と嘔吐を繰り返しているので
同窓会に行っている場合ではなかった。

さて、次号では
全国のアユ釣り河川の解禁速報を載せるとともに
気になる東北地方の解禁情報も収録。

アユ釣りの解禁情報は
全国の各漁協に電話をして
天然アユのソ上状況、解禁日、入漁料、放流量などを聞き
加えて「耳より情報」も集めている。

今年は〇〇産の放流種苗を入れたとか
雪代が多かったから放流を1ヵ月遅らせたとか
昨年の30倍の900万尾が天然アユがソ上した
など。

たった一行の「耳寄り情報」であるが
これが絶妙なスパイスとなり
アユ釣りファンの妄想を膨らますのである。

しかし、今回はショッキングな耳より情報が。

「津波の影響により今年は遊漁を見送る予定」

「検体を集め、放射能の影響を調査している」

「立ち入り禁止区域が含まれる。今年度の事業は見送る」

校正しながら
目頭が熱くなるのを抑えることができなかった。

こんな夏は、今年かぎりであってほしい。

もう二度と、こんな夏にしてはいけない。

(山根)




マイワシの豊漁


吉村昭の「三陸海岸大津波」に
明治29年と昭和8年の三陸大津波の直前
三陸エリアでは空前のイワシの豊漁に沸いた共通項がある
と書かれている。

吉村昭は、それが単なる偶然なのか
それとも地震の前兆だったのかと、
イワシの豊漁に興味を抱いていた。

近年、サンマと引き換えにマイワシの水揚げが減って久しいが
現在、銚子沖ではマイワシの大漁に沸いているという。

この時期のマイワシは入梅イワシなどと呼ばれ
脂がしっとり乗り最高に旨い。

イワシの群れはどんどん北上していて
やがて三陸地方に向かうと見られている。

明治29年と昭和8年のイワシの豊漁と今回の入梅イワシの大群は
何か関連があるのだろうか。

それとも、房総沖で何らかの異変が起きているのだろうか。

人類は地球上のほとんどのことを
もう知っていると勘違いしている方々がいるけれど
実際のところ、分からないことだらけなのである。

いま人類というか日本人に求められているのは
「無知の知」であり
「知らざるを知らずと為す是知るなり」の姿勢ではなかろうか。

(山根)

鬼手仏心

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「紀ノ川の鮎師代々」という本を随分昔に読んだ。

紀ノ川の伝統漁法である小鷹網の継承者
小西島二郎さんが、アユ漁の極意を語ったものである。

小西さんの小鷹網は茜屋流といわれ
紀州徳川家のお抱え漁師が代々継ぐものである。

アユ漁で最も大切なのは
鬼手仏心
だと小西さんは言う。

「きしゅぶっしん」と読む。

つまり、魚を捕るためには
鬼のような手(技術)を用いる。
そのために、鬼のような厳しい修行を重ねる。

しかし、心までもが鬼になってしまっては
紀ノ川からアユがいなくなってしまう。

魚を思いやる仏心がなければ
アユ漁をする資格がないというのだ。

ぼくは今
原発利権の只中にいる方々に
ぜひとも本書を読んでいただきたい。

原発利権にありつくためには
鬼のような苦労をしてきたことだろう。
しかし、一度手にした利権を固守しようとするために
心までもが鬼になってしまっているのだ。

鬼手鬼心の漁師が
いつの日か魚を捕り尽くしてしまうように
鬼手鬼心の利権者たちは
自分たちの住まう国そのものを滅ぼしてしまう。

鬼手仏心の精神で
この国を次世代に受け継ごうではありませんか!

(山根)



最後の清流


昨日のNHKアーカイブスで
生きもの地球紀行 「清流 長良川」
が放映されていた。

ぼくがこの番組を見るのは
最初に放送された1993年以来だ。

泣けた。

河口堰が稼働する前の
まだ海と繋がっていたころの長良川。
そこは、さながら淡水魚の楽園だった。
天然のサツキマスが群れていた。

涙なくして見られなかった。

番組の中で
「ダムなどで寸断されていない川は本当に豊かです」
というようなナレーションが
しばしば流れた。

しかし、この番組が放送された2年後
長良川河口堰という名の大量殺りくマシーンが
稼働を始めるのである。

当然、番組制作中に工事はガンガン行なわれていたはずである。

しかし、番組の中では河口堰について
ひとことも触れられていなかった。

ひたすら長良川賛美の内容で
それがかえって、切なかった。

どんなに自然豊かな素晴らしい川であっても
ダムや河口堰が1基でもできれば
川は死に向かってみるみる衰弱していく。

河口堰稼働前と後の長良川が
そのことを雄弁すぎるほどに語っている。

長良川こそが
正真正銘の「最後の清流」だったのである。


(山根)





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