5・4kgのアオリイカが出た!
との情報を聞きつけ、八丈島へ飛んだ。

鼻息を荒くして八重根港に行くと、
平日だというのに多くの釣り人が。
負けちゃいられないと、すぐにタックルをセット。
しかし、よく見るとアオリイカねらいの釣り人は皆無。
なにやら、羽子板のように角ばった魚を次々と釣り上げている。

ウスバハギだ。
聞けば、ウスバハギの大群が寄って
ほかの魚はほとんど釣れないという。
アオリイカも、今期はかつてないほど不調だという。

地元の釣り人は釣れないアオリイカよりも
釣れるウスバハギ釣りに忙しいのだ。
だからアオリイカの情報がほとんど入らない。
たまにヒラマサやカンパチの泳がせ釣りの
エサ(主にムロアジ)に、大型アオリイカが食らいつく
のだという。
5・4kgのアオリイカも、ヒラマサねらいのムロアジ
に食ってきたとのこと。

それでも、島外者がやってきては、
1kg前後の小型(?)をポツポツ上げているとか。
地元のベテランアングラー奥山氏に言わせると
「1kg以下はリリースですよ(*^_^*)}
とのこと。恐るべし八丈島。

初日は藍ケ江港と八重根港を探るが、ノーバイト。
それどころが、ウスバハギがたまに餌木に食いついたり、
リーダーを食いちぎったりで、餌木を数個ロスト。
恐るべし羽子板。

これはイカンと地元の名人や釣具店に情報を求めた。
結果、場所を八重根港に絞り込んだ。
3〜4号の餌木では釣れないというので、
6〜7号のマンモス餌木(凶器になりえる大きさデス…)を購入。
で、シャクリなどは行なわず、底をずる引き。
地元は、このようにして釣るという。

とはいえ、やはり慣れ親しんだ釣法でトライしたいのが釣り人の性。
腕の痛みをこらえつつ、シャクッてシャクッてシャクる。
と、地元の釣り方を忠実に守って底をズル引きしていた
ライターのモリヒサシ氏にイカが
ヒット〜!

餌木こそ4号だったが、
オモリをたっぷり追加し、
底をずるずる引きずったところ
もた〜ッと乗ったという。
1kg以上は文句なしにある。
モリさん、おめでとう!

よし、次こそはとカメラマンのジョッパ氏と
底ズル引き作戦に切り替えるも、
間もなくしてウミガメがボコッと姿を見せた。
これが原因か分からないが、
結局、この日はモリ氏の1パイのみ。

明日も1日中釣る予定だったが、
低気圧接近中につき、サオだしは無理っぽい。
値千金の1パイとおかず用に釣ったウスバハギ
を引っさげて人気の居酒屋「梁山泊」へ。

いやはや、アオリイカの刺身とげそ焼きの旨いこと。
そして、それにも増してウスバハギのフライの精妙な味には驚いた。
山のようにあったフライが瞬く間になくなってしまった。

二次会は今回お世話になった宿
八丈ビューホテル
に戻り、
地下1階の焼酎バー「スマイル」で。
ここには、伊豆諸島すべての焼酎がそろっている。
自分で釣れなかった悔しさよりも
モリ氏が1パイ釣ってくれた喜びのほうがはるかに大きく、
情け島、鬼ごろし、八重椿、庄右エ門などなど、
勝利の美酒に酔いしれた。

八丈ビューホテルは今シーズン2度目だが、
とても素敵な宿。堤防や地磯がメインのアオリイカやルアーフィッシング
の際には、ぜひともオススメ。
支配人の宮代さんはアユ釣りの名手でもあり、
釣り人にとてもよくしてくれる。

今期は海の推移が例年より1ヶ月ほど遅れている
というので、アオリイカは6月が本番になるだろう。