11月18日、静岡県浜松市・遠鉄ホテルエンパイアにて
『天然アユを増やすと決めた漁協のシンポジウム 第1回 2006年天竜川大会』
が行なわれました。

遡上を妨げるダムや堰、冷水病、産卵に適した場所の減少……。
アユを取り巻く環境は、残念ながら悪化の一途をたどっているようにもみえる。
だが、そんな状況をなんとか改善し、天然のアユを守ろうとする人も少なくない。
今回のシンポジウムには、
思いを同じくする350人もの参加者が全国から集まりました。

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多くの参加者が集まりました!

天竜川漁協の秋山雄司組合長の挨拶で幕を開けたシンポジウムでは、
関西学院大学教授の古川彰さん、
『たかはし河川生物調査事務所』所長の高橋勇夫さん、
天竜川漁協事務局長の井口明さん、
そして釣り人代表として大西満さんが講演を行ないました。

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産卵床を造成するという高橋勇夫さんの話に
聴衆は興味津々


これまでアユが釣れればよいという考えのもと、
アユの資源保護は放流事業に頼ってきましたが、冷水病の蔓延などの問題もありました。
「生物学的にアユだったらええ、というものではない。日本のアユは??キャッチ&塩焼き?≠キるもんです」
と大西さんが話すように、
きれいな、美味しいアユが川にいてほしいというのが多くの釣り人の願いです。
??漁業保護から魚族保護へ?≠ニいう方向転換が行なわれつつある今、
天然アユを増やすためにどうすればよいのか。
河川環境の悪化によって減ってしまったアユの産卵床を造成する研究をし、
成果を上げている高橋勇夫さんの話に、会場に集まった人たちは熱心に聞き入っていました。

翌日には参加者が天竜川のアユ産卵床造成現場を見学し、
石に産み付けられた卵を観察しました。
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アユの卵

造成現場は河口から16kmほどの地点。
大型のブルドーザー1台で、わずか1日の工事で完成したという産卵床では、
造成した翌日から産卵が始まったといいます。
小石に付いた卵を、まるで宝石を見るように見つめる参加者。
その情熱が、全国の天然アユを守り、育んでくれるはず。
かつてのように、川に??踏むほど?<Aユがいる日が、いつかは来るのかもしれない。